いつの間にかなくなったぎょう虫検査その廃止理由とは

いつの間にかなくなったぎょう虫検査その廃止理由とは

小学生のときに誰もが経験する「ぎょう虫検査」

肛門にセロハンを貼りつけて剥がすだけの単純な作業ですが、羞恥心を煽られた方も多いことでしょう

私もぎょう虫検査はほんとうに恥ずかしく、なんなら屈辱的なレベルでした笑

しかし、このぎょう虫検査現在では廃止されてるらしいのです。

なぜでしょう?今回はぎょう虫検査の廃止理由について書いていきたいと思います。

そもそもぎょう虫とは

ぎょう虫検査の廃止の前に肝心のぎょう虫について知っておきましょう。

ぎょう虫とはヒトを宿主とする寄生虫の一種です。

体は白く細長でちりめんじゃこのような形をしています。オスの体長は2mm~5mmなのに対し、メスの場合は8~13mmとメスの方が若干大きいです。これは生殖・産卵に必須な器官がオスよりも成熟・肥大化しているためです。

ヒトに寄生しているときは主に盲腸に潜んでいますが、夜間になり寝静まると移動を開始し肛門周辺で産卵を行います。

ぎょう虫の卵はぬめぬめとした粘着物質で覆われており、この粘着性で肌にぴったりと貼り付きます。

ぎょう虫の移動と卵の粘着物質のせいで“かゆみ”が生じますので、無意識下で肛門周辺を掻いてしまいます。そのため、ぎょう虫に感染すると

・夜間のかゆみで寝不足に⇒日中集中できない

・落着きがなくなる

・掻くことによって掻き傷ができる

といった症状が出てきます。

ぎょう虫検査経験者であれば『ぎょう虫検査はにやる』ことを知っていると思いますが、これはぎょう虫が夜間に産卵するためだったのです。夜やるとお風呂とかで洗い流されてしまいますからね。

また、卵は耐久性が高く乾燥状態になってもしばらくは生きていけます。このため、一緒に寝ている家族にも感染することがあり、家族内での共感染率も高めです。

ぎょう虫検査の廃止

1958年に制定された「学校保健安全法」では義務教育を受ける学童に健康診断を実施するものと規定されています。

健康診断で実際に何を行うのかは別法「学校保健安全法施工規則」で記載されていますが、その中に

『寄生虫卵の有無』

があり、これを根拠にしてぎょう虫検査は施工されていました。

それもそのはず。同法が施工された昭和33年では5人に1人(約20%)くらいの割合でぎょう虫を保有していたためです。

当時の公衆衛生に対する意識や知識は今よりずっと低かったので、ぎょう虫の巣窟になっていたわけです。

これが年月を経て昭和50年代に突入すると、化学肥料の使用や下水道の整備、個々人の衛生知識レベルの向上、集団検便、集団駆虫の実施より保有率は1%未満にまで低下したのです。

現在では、例えば2014年(平成26年度)における感染率は

幼稚園児童で0.08%

小学校児童で0.13%

と感染自体が非常にレアなケースとなってしまいました。

ここまで低下すると実施する意味があまりなくなり、また健康診断の費用削減のためにも2016年4月1日を以てぎょう虫検査は実施されなくなったのです。

とは言っても、ぎょう虫が完全に駆虫された訳ではありません。数値自体も地域差が大きく、沖縄県ではいまだ2%近い児童が保有者となっています。

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