味を『視る』ことのできるナマズは全身に味覚がある!?

味を『視る』ことのできるナマズは全身に味覚がある!?

全身で味を感じる

地殻内の特殊な電磁波を感知して地震を予知すると言われているナマズですが、実は他にも驚くべき能力を備えています。

それが、味覚。

なんとナマズは全身で味を感じることができるそうなのです。

私達が食べ物を食べた時に味を感じることができるのは口腔内になる味蕾という小さな器官があるからです。

味蕾の中には味細胞という味を感じるための特殊な細胞があって、この味細胞が口に入ってきた化学物質を刺激として受け取り、神経を興奮させることで味を感じとることができる仕組みになっています。

ヒトでは出生時に約1万個もの味蕾が口腔内に分布し、年齢を重ねるごとにその数は減少していきます。

味蕾は味を感じる器官なので数が減れば当然、味を感じにくくなります。老人が刺激の強い塩辛いものを好むのもこれが理由。味オンチと呼ばれる人たちはこの味蕾が極端に減少していることが知られています。

また味蕾はヒト特有の器官ではなく数の差こそあれどどんな動物でも等しく持っています。

ナマズの場合は20万個もの味蕾を持っており、ヒトの世界に生まれれば世界最高峰ソムリエとして名を馳せたのでしょうが、味蕾がある場所に問題があります。

ふつう味を感じる器官である味蕾は当然口の中(ヒトであれば特に舌上)に局在しているのですが、ナマズは全身に味蕾が分布しています。

そう、ナマズは全身で味を感じることができるつくりになっているのです。

味を“視る”

なぜ全身で味を感じ取っているのか?これは彼らの生態と深く関わりがあるようです。

ナマズは視覚のきかない濁った水の中を棲息地とし、また夜に餌を探す夜行性の動物です。

しかし只でさえ視覚のきかない水の中なのにさらに夜間になってしまえば、餌を探すことはとても難しくなります。そこで活躍するのが全身の味蕾。

餌となる小魚、昆虫、爬虫類の出すアミノ酸やカルボン酸の濃度を味として感知し、その濃度が濃い場所へ行くことで餌への大まかなルートを割り出すことができるのです。

また、ヒゲの味蕾と背ビレの味蕾のそれぞれに到達するまでの時間差を利用することで餌までの距離や位置を正確に算出できるようにもなっています。

このようにナマズは味蕾の味を感じ取る能力をうまく利用して、視覚のきかない環境下でも餌を“視る”ことができるようになっているのです。

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