雄の三毛猫が産まれにくい理由はなぜ?秘密は♂♀を決める遺伝子にあった!

雄の三毛猫が産まれにくい理由はなぜ?秘密は♂♀を決める遺伝子にあった!

日本の生活や文化と密接な関係を持つ動物といえば、猫。中でも雄の三毛猫はその稀少性から幸運を呼ぶ存在として知られており「三毛猫の招き猫は客を呼ぶ」「船に乗せれば沈むことはない」など様々な伝承があります。

一説には自然界で出現する確率は0.001%をきると言われている雄の三毛猫ですが、なぜそんなにもレアなのでしょうか?

ということで、今回は雄の三毛猫がレアな理由を解説したいと思います!

遺伝とは

三毛猫の雄がなぜレアなのかを見ていく前に遺伝についてさらっとおさらいしましょう。

遺伝と聞くと難しいイメージを持つかもしれませんが、今回は「身長の遺伝」というとっつきやすいジャンルから遺伝を見ていきます。

「目元が母親に似てるわね~」「鼻立ちなんか父親そっくりだわ~」

そんなこと言われたことありませんか?皆さんもご存知の通り、子はその親に似ます。

これは偶然ではありません。その子供が父親と母親のDNAを受け継ぐためです。

DNAは遺伝子の本体で、全ての細胞の中に存在します。

細胞の中の核の中には染色体と呼ばれる小さな糸が絡み合ったしらたきみたいな構造体が存在します。この小さな糸の正体はDNA。染色体はDNAの複合体なのです。

DNAはわたしたち生物の基本設計図のようなもので、各細胞はこのDNAを読み込むことでそれぞれの働きをしています。

ヒトの細胞の中には22対44本+1対2本=46本の染色体が存在します。

22対44本の染色体は常染色体と呼ばれます。

対して1対2本の染色体は性染色体と呼ばれ、女性にはX染色体が2本、男性にはX染色体が1本、Y染色体が1本ずつあります。つまり、性染色体がXXなら女性で、XYなら男性になるわけです。

これら46本の染色体は23本を父親から残りの23本を母親から受け継いできます。上記でも触れた通り染色体は設計図であるDNAの複合体なので、それを受け継いだ子供は両親に似るのです。これが子が両親に似る仕組みです。

さて、遺伝子には優性遺伝子と劣性遺伝子があります。

優性遺伝子と劣性遺伝子と聞くと「遺伝子に優劣があるのか」などと勘違いされる方が多いですが、単純に遺伝されやすいか/遺伝されにくいのかの差です。

便宜上

優性遺伝子を大文字で

劣性遺伝子を小文字で

書きます。

例えば身長が伸びる遺伝子をアルファベットのaとするなら

より身長が高くなる遺伝子をA

身長が伸びにくくなる遺伝子をa

と表します。

ヒトを始めとした有性生殖で生まれる生き物はすべからず母親と父親がいますので、遺伝子を2つ持っています。

上記で例えれば AA Aa aa の3つの組み合わせになります。

ここで

身長の高い父親(AA)

平均的な身長の母親(Aa)

から産まれてくる子供を考えます。

子供は両親から遺伝子を1つずつ引き継ぐので、子供の遺伝子パターンは

AA=身長が伸びやすい

Aa=平均的な身長になりやすい

となります。

しっかりと両親の特徴が引き継がれていることがわかるかと思います。

三毛猫が産まれにくい理由

さて、猫も母猫と父猫がいますのでその特徴をしっかりと受け継いでから産まれます。これは毛の色も同様です。

三毛猫と言えば「黒」「白」「オレンジ」のトリコロールが有名ですが、この内「黒」と「白」を決める遺伝子は常染色体にのっかっているので、オスメス区別なく受け継ぐことができます。

厄介なのが「オレンジ」を決めるO遺伝子です。

O遺伝子は常染色体ではなく、性染色体にのっかって子供に受け継がれます。

性染色体上にあるのがなぜそんなに問題なのか?こちらを見てください。

そう、なんとY染色体はめちゃくちゃ小さいのです。また、Y染色体にあるDNAはジャンクの割合が高く、まともにDNAとして機能していないのです。

するとどうなるか?実際に遺伝子の継承図を書いてみましょう。

メス猫はX遺伝子を2つ持っているのでOOを持つことが出来ましたが、オス猫はX遺伝子を1つしか持っていませんのでO遺伝子を最大で1つしか持つことができません。

毛色を決める遺伝子は複数の遺伝子が絡みあうのでOO遺伝子でないと他の色に負けてしまい、オレンジの毛色を持つことができません。

なので

オレンジの毛色を決めるO遺伝子がX染色体上にしかなく、オスはX染色体を1つしか持てないのでオレンジの毛色を持つことができない

のがオスの三毛猫がレアな理由です。ちなみにここまで読めば自ずとわかるのですが、三毛猫だけでなくそもそもオレンジの毛色を持つオス猫自体が珍しいです。

では、どうやってオスの三毛猫が産まれるのか?

オスの中には本来XYとなるべき染色体が染色体の不分離などによりXXYになっているものがいます。これはクラインフェルター症候群と呼ばれ、子供を残せない個体がほとんどを占めています。

しかし稀に個体を残せる個体が存在しますので、X染色体を2つ持つこの個体の子供オス猫は三毛猫となる可能性があるのです。

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