寒いとなぜ「脇を閉じ」「肩を抱くのか」

寒いとなぜ「脇を閉じ」「肩を抱くのか」

寒い日が多くなると街中でよく「脇をとじ」「肩を抱いて」歩く人を見かけますよね?

見ているだけでこちら側も寒くなって来る光景なのですが、なぜ脇を閉じて肩を抱くのでしょうか?

読者らの中には「体温調節のためなんだろうなぁ…」と薄々感じている方もいらっしゃると思いますが、間違いありません。

ですが、脇を閉じて肩を抱くことで実際どのように体温調節を図っているのかは想像がつかないかと思います。

ということで、今回は「脇を閉じ」「肩を抱く」ことが体温調節にどうつながっていくのかを解説していきたいと思います。

私達恒温動物は外気温の変化により体温が容易に変化するので、体温を一定に保つために体内に体温調節機能と呼ばれるしくみを備えています。

人間の体温が常に36℃~37℃に保たれているのはこのしくみのおかげであり、ヒトの体温調節機能は熱を発生させる「産熱」熱を外へ逃がす「放熱」があります。

今回はこの「産熱」と「放熱」から見ていきたいと思います。

産熱

人は寒くなると筋肉を微弱に振動させることで熱を生み出します。

これを「シバリング」といいます。

寒い日に顎がガクガクと震え、歯がカチカチとぶつかったことはありませんか?それこそがまさにシバリングです。

シバリングはヒトの体温が基準値である約37℃以下に低下したときに、体温調節中枢である視床下部から指示を受けた筋肉が震えることで生じます。

この時震える筋肉は骨格筋がメインとなりますので、腕や顎、足が震えます。

もちろん筋肉は弛緩している時よりも収縮している時の方が震えやすいですので、肩を力強く抱き込むことで腕や肩、胴周りの筋肉を収縮させシバリングを生じやすくしています。

これが寒くなると「肩を抱く」理由です。

放熱

体の熱を体外へ放熱するはたらきを持つのは、皮膚です。

熱量を多く持つ=体温の高い体の中心から熱を得た血液がその循環中に皮膚表面から熱を外部へ逃がすことで放熱を行っています。

皮膚からの放熱量は、全放熱量の約90%を占めていると言われています。

体の中心から熱を奪い、指先などの末端部分から熱を逃がすために熱の運搬役として血液を使っていますので、血流量が多い箇所ではより多くの放熱が行われています。

血流量が多いということは毛細血管が多く分布しているか太い血管があるかということになりますが、脇には「腋窩動脈」という太い血管が通っており、脇下からの放熱量は他の部分に比べて多くなっています。

(よく勘違いされる方がいますが、脇下に毛細血管が多く分布しているということはありません)

なので脇を閉じる=皮膚を外部に晒さないことで脇下からの放熱を完全にシャットダウンしています。

これが寒くなると「脇を閉じる」理由です。

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