タコスミとイカスミ同じようで全く違う!?鼻を騙すスミはどっち!?

タコスミとイカスミ同じようで全く違う!?鼻を騙すスミはどっち!?

タコやイカは天敵に襲われた際にスミを吐くことで有名です。

どちらのスミも体内にある墨汁嚢と呼ばれるスミの分泌器官で作られ、粘液などと同じように分泌された墨汁が蓄えられています。墨汁嚢の周りには括約筋があり、天敵に襲われるとこの筋肉を収縮することで中身を吐き出す仕組みとなっています。

タコとイカのスミには共通点も多く存在しますが、逆に相違点も存在します。

それがスミの役割です。

「えっ、スミの役割って目くらましにあるんじゃないの…?」

と思われた方、その気持ちわかります笑

ということで、タコスミとイカスミの役割の違いについて見ていきましょう。

タコスミの役割

まず、タコスミの役割から見ていきましょう。

天敵に襲われた際にスミを吐くことを知っている人は数多くいても、実際にタコの天敵って何なの?と聞かれたらたいていの人は口をつぐんでしまいます。

タコの天敵はウツボです。

海のギャングとして知られるウツボですが、その攻撃性にも勝るとも劣らない特別な器官を身につけています。

なんと、ウツボの嗅覚はとても鋭いのです。

ウツボには鼻がチューブ状になっている種類が多く、周環境の匂いの変化を敏感に感じ取るためにそのチューブは一部が外に飛び出ています。

また、匂いを感じ取る嗅細胞も2000万個持っており、人間の4倍近い嗅覚を誇っています。

この嗅覚で獲物の場所を性格に把握することができるのです。

さて、嗅覚に優れたウツボくん。ふだんは岩の間でゆらゆらとしながら過ごしていますが、タコが近くに来ると豹変したかのように襲い掛かります。

襲われたタコはたまったものじゃないとスミを吐くのですが…。

実際に動画でスミを吐くシーンを見てましょう。

人にびっくりしてスミを吐くのですが、それがこちら

薄くなっててしまいわかりにくいのですが、意外とスミの効果範囲は狭です。

タコスミは広がるのに時間がかかりませんので、逃げる時にスミを吐いてもとても敵の目をくらませる程濃く、そして広範囲に撒けれるわけではありません。

スミが広がる前にタコは捕まってしまいます。

このことから、タコスミは目くらましに使っているわけではないことが伺えます。

では、何のために吐くのか?

実は『相手の嗅覚を麻痺させるため』

にタコスミを吐いているのです。

1度襲われたタコは足を食いちぎられて体液が出ている状態になっています。ヒトで言うと腕が切られて、血が垂れ流しになっている状態のようなものでしょうか。

ウツボは嗅覚が鋭いですので、この体液を目印にしてタコを追いかけます。

この際にタコスミを相手の顔面に叩きつけることで、タコスミの成分の1つであるキノン類ポリマーが相手の嗅細胞と反応し麻痺させることで追撃を防いでいるのです。

ですので、タコスミの役割は相手の嗅覚を麻痺させるためとなります。

イカスミの役割

さて、お次はイカスミの役割です。

タコの時と同様にイカの天敵を考えると、カツオ、マグロ、サメが挙げられます。

カツオやマグロは魚類でもトップクラスの視力を持ち、一方サメは魚類でもトップクラスの嗅覚を持ちます。

視力と嗅覚、2つに効果を発揮できる万能型のスミなんて本当にあるのでしょうか…?

何はともあれ、タコの時と同様にイカがスミを吐くシーンを見てみましょう。

イカもヒトに反応してスミを吐くのですが、それがこちら

イカスミはタコスミよりも粘り気があり、海中で“ダマ”になることがはっきりと見て取れると思います。

イカスミには水と相性の悪い油分の他にマグネシウムやカリウムと結合した塩類化合物が多量に含まれていますので、すぐに水に溶けることなく塊として暫く水中を漂います。

なんと、これがダミー効果を発揮するのです。

上記でも触れましたが、カツオやマグロは魚類トップクラスの視力の持ち主。もちろん、餌も視力を頼りに探しています。

吐かれたイカスミは海中を塊になって漂うので、カツオやマグロはその形をイカと勘違いします。その隙にイカは難を逃れることができるのです。

では、サメはどうでしょう?

サメは嗅覚に優れた魚類ですが、彼らが感じ取っているのはイカの体液の匂いです。

スミと体液の成分は似ていますので、イカスミを吐かれてしまうと匂いを頼りにしている彼らはどの匂いが本物のイカなのかわからなくなってしまうのです。

よって、イカスミの役割は相手の目を欺くためとなります。

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