冬の息はなぜ白い?意外と勘違いの多い湯気の元も交えて解説!

冬の息はなぜ白い?意外と勘違いの多い湯気の元も交えて解説!

寒い冬に息を吐くと、息が白くなります。

息が白くなり始めると冬の到来を感じますよね。

では、なぜ冬の息は白くなるのでしょうか?

今回は冬の息が白い理由について説明していきます。

冬の息はなぜ白い?

冬の息が白い理由を先に書くと「人間の体温と外気温の差が大きいため」と言えるでしょう。

ヒトの深部体温は平均で37.5℃程度ありますから、体温で温められた呼気も体温と同じくらいの37℃程度まで上昇しています。

この37℃の呼気が冬の冷たい空気に触れると、急激に冷まされます。

呼気の中には酸素や二酸化炭素の他に水蒸気と呼ばれる気体状態の水が含まれています。冷やされた水蒸気は冷たい大気中において気体の状態で存在できないので、液体へとその姿を変えます。

これが白い息の正体です。

このトピックは

科学のふしぎたんけん 科学なぜなぜ110番 どうして寒いと息が白くなるの

に掲載されているくらいには子供たちにとって関心の高い理系トピックでもありますが、もう少し踏み込んで理解していきましょう。

どうして冷えると液体になるの?

では、なぜ冷やされた水蒸気は気体から液体へと変化するのでしょうか?

これは中学理科で習う「飽和水蒸気量」と密接な関係があります。

ふだんは目に見えないですが、実は大気中にもたくさんの水蒸気が含まれています。

水蒸気量が多い日は多湿状態でジメッとした空気に、逆に水蒸気量が少ない日には乾燥してカラッとした空気になるので、目には見えなくとも肌でその存在を感じ取ることができると思います。

そしてこの多湿と乾燥には一定の法則があります。それは気温です。

夏の暑い日には高温多湿で冬の寒い日には低温乾燥になりがちですが、これは偶然ではありません。実は、空気中に含まれる水蒸気量と気温とには密接な関係があるのです。

これが「飽和水蒸気量」と呼ばれるもので、簡単に言ってしまえば『気温によって存在できる水蒸気量に差がある』状態のことを指します。

気温と飽和水蒸気量の関係は以下の通りです。

気温[℃] 0 10 20 30
飽和水蒸気量[g/㎥] 4.8 9.4 17.3 30.3

気温が低下するごとに飽和水蒸気量が下がっていくことがわかります。

飽和水蒸気量を超えて水蒸気は存在できませんので、気温が高い日は多湿な状態に、また気温が低い日は乾燥した状態になりやすいのです。

では、飽和水蒸気量を超えた水蒸気はどうなるのか?

水蒸気は水が気体になったものですが、気体として姿を保てなくなった水は液体へと変化します。身近な例で言えば、キンキンに冷えたビール缶の水滴が該当します。

ビール缶によって冷やされた大気の水蒸気の一部が液体の水として姿を現したものがあの水滴の正体というわけです。

さて、冬の白い息へと話を戻しましょう。

ここまで飽和水蒸気量と気温との関係に触れましたが、冬の息もこの法則に従います。

体温で温められた水蒸気が冷たい空気に触れると、それまで暖かい空気に含まれていた水蒸気の一部は水蒸気という気体の形を保てなくなりますので、液体へと変化します。

これが呼気中に含まれる水蒸気が液体へと変化する理由です。

水蒸気はどこからやってきたの?

さて、お次は呼気中の水蒸気がどこからやってきたかの話です。

「吸った息に含まれてる水蒸気でしょ!」

いいえ、違います。

勘違いする人が多いのですが、冬の白い息は吸気に含まれる水蒸気が形を変えたものではありません。

ちょっと考えてみましょう。

今手元の薄いビニール袋の中に「0℃」の気体が含まれているとします。

このビニール袋を「37℃」のお部屋に約4秒入れて取り出してみます。

さて、ビニール袋の中に含まれる気体は何度になったでしょうか?

何度もクソもありません。ほとんど上昇しません。

ただでさえ水の比熱は大きく、また空気は熱の遮断効果も有しているのにたかだかものの数秒暖かい空気に触れさせたところで0℃の空気が温かくなることはないのです。

これは呼吸にも同じことが言えます。

冬の寒い日に吸った息が出ていく頃には湯気が立つくらいにまで温められてる…なんてことはありません。

目に見えないので実感がわきませんが、吸った時に吸入した透明の水蒸気は吐いた時も透明なままです。

では、あの白い湯気はどこからやってきたのでしょうか?

私達の身体は安静にしていても、無自覚なまま水分を失っています。この現象を不感蒸泄と呼びます(目に見える汗は有感蒸泄と呼びます)。

不感蒸泄の代表的なものとして皮膚からの蒸発の他に肺や気道からの蒸発、つまり呼吸が挙げられます。

そう、私達は息を吐き出す時、肺や気道から水分も出しているのです。

これが白い湯気の大元の水です。この水は肺や気道に存在していましたので、その温度は体温と同じ約37℃です。

この水蒸気が冬の白い湯気の大元なのです。

ということで、今回は冬の白い息について書いてみましたがどうでしたでしょうか?

吸気に含まれる水蒸気が湯気となって出てくるのはないだろうと思っていましたが、まさか自分の身体にもともとあった水分とは思いもしなかったですよね笑

ではまた!

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