川底にギザギザ模様の石を発見!苔もなくてキラキラしてるけどなぜ?

川底にギザギザ模様の石を発見!苔もなくてキラキラしてるけどなぜ?

清流の川底にある石が妙にキラキラしてるなと思い拾いあげてみると、何やら不思議な模様のついた石がとれることがあります。

(引用:鮎と戯れて・・・魚族に感謝)

何とも表現しがたいですが、長細い櫛状のようなものを擦り当てたようなこの模様は誰がつけたものでしょうか?

今回はその秘密について探っていきたいと思います。

正体は鮎

答えから先に書くとこの跡は鮎がつけたもので、釣り人の間では「食み跡」と呼ばれ、その名の通り鮎が石を食んだ時に残る跡のようです。

では、鮎は石を食べて生活する魚なのでしょうか?

もちろん、違います笑 石なんてものを食べるのは鳥くらいのものです笑

鮎は年魚と呼ばれ、寿命は1年程度しかありません。その一生のうちに動物も植物も食べるので一見雑食性にも見えますが、実は違います。

鮎の食性は成長に従って変化していくのです。

鮎は秋の産卵期に石の多い浅瀬に産卵され、10~20日程度で孵化した子鮎は数日の内に汽水域や海へと下ります。

子鮎の時期は体も大きくないので、プランクトンなどの浮遊動物を食べながら沿岸部で越冬します。この時期は成魚と比べて群体行動が得意で、群れとなって泳ぐ姿が確認されています。

天敵に襲われた際に我先にと逃げ延びるためです。世知辛いですね。

越冬した鮎は2-3月には河口の浅瀬に集まり、プランクトンの他に底性動物や昆虫を食べて大きくなります。

このように鮎は成魚直前まで動物性食物を食べて生活しまが、ここから一気に食性が変化します。

鮎は母川回帰こそ持っていない魚ですが、産卵に適した上流域を目指します。そのため、4-5月にはとうとう川上りデビューを始めますが、この頃からは水生昆虫のほかに珪藻藍藻といった植物も食べ始めるようになるのです。

食性の変化に伴って、どんどんどんどん川を上っていく鮎ですが、問題が発生します。

上流域では川底が浅く、また流れが早い場所が多いのです。

珪藻や藍藻は地面に固着できるような根を持つタイプの植物ではないので、浮遊していた珪藻や藍藻は瞬く間に流れ去ってしまいます。つまり、上流域に行くに従って食べられる植物の絶対量が一気に減のです。

しかし、座して“し”を待つ鮎ではありません。実はこの頃には成長と共に歯の形が換わるのです。

(引用:大阪府立 環境農林水産総合研究所)

なんと子鮎の時には円錐状だった歯が、櫛状へと入れ換わるのです。

この櫛状に変化した歯で何を狙うかと言ったら、今まで通り藻類です。ですが、浮遊していた藻類はもう狙えません。次に鮎が目を付けるのは石についた付着藻類です。

川底が浅く、流れの早い河川では石に接着した付着藻類しか食べるものがありませんからね。

この特徴的な歯を使って石に付着した藻類を食むと、こうなります。

鮎の歯の入れ換えはとても合理的です。

子鮎の時は動物をメインにした食生活なので肉を噛み千切るための円錐状の歯がとても有効でしたが、成鮎は植物をメインにした食生活なので草を食むための櫛状がとても有効です。自分の食生活に見合った歯の形をしているのですね。

動画でも見てみましょう。

鮎が石を食む瞬間がよくわかったと思います。

鮎は成魚に達してからはこの櫛状歯を押し当てて付着藻類を剥ぐことで、生活しています。その痕跡が今回紹介した石の模様と正体だったわけですね。

この鮎の食み跡は漁師の間では河川に鮎がいるかどうか、またいるとしたどのくらいの大きさでどの程度の数かを知るための手がかりとしても使われます。

成長した個体では食み跡が大きくなりますし、たくさんの個体が潜んでいる時は食み跡がたくさんつくはずですからね。

食む場所がなくなった=藻類がついていない石ではピカピカに光って見えることもあります。これを利用して橋の上から川底がどれだけ光っているかを見るのも鮎釣りのテクニックの1つだと言われています。

とにもかくにも「鮎釣りは石を釣る」といった格言がある通り、鮎と石には密接な関係があるのです。

ということで、今回は石と鮎の関係について書いていきましたが、どうでしたでしょうか?

鮎は食性によって香りが変化する魚で、香魚とも呼ばれるくらいにかぐわしい匂いを発する個体もいます。

これは食の中心が藻類で、かつ縄張り意識の強い個体に多い特徴なそうなんです。

釣り人の中でも良個体に巡りあえるのはとても稀有なことですので、田舎の旅館で振る舞われた際には是非とも味と共に香りも楽しんでくださいね。

ではまた!

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