「傷には唾」ちゃんとした根拠があった!?唾液のさっ菌作用について

「傷には唾」ちゃんとした根拠があった!?唾液のさっ菌作用について

幼い頃に傷ができてわんわん泣いてたらおじいちゃんおばあちゃんから

「唾つけときゃ治るわい」

とか言われた経験ありませんでしょうか?

ふと考えてみれば、自然界でも傷を負った動物は他の動物にその患部を舐めてもらっています。

では、なぜ私達ヒトも動物も傷口を舐めるのでしょうか?

ということで、今回は唾液のさっ菌作用について考えていきたいと思います。

唾液の役割

1.食べ物の咀嚼・洗浄作用

口に入れた食物を湿らせ柔らかくし、食べものを咀嚼する際の潤滑剤として機能しています。

これは嚥下の際にも有効で、口でばらばらにした食物を胃まで運ぶための喉の潤いにも関与しています。

また、唾液があることで食事の後の食べかすを希釈・洗浄することで食べかすが口の中に残らないようにしています。

2.口内環境を整える

口腔内や歯の表面に被膜を形成することで口内環境を整えるといった役割もあります。

人の歯にも平均寿命があって、上の歯が62年下の歯が66年です。

上下の歯に4年の差がある理由は、下の歯の近くには唾液を分泌する舌下腺があるので、唾液に常に触れ続けている状態になっているからです。

3.食べ物の消化・吸収を助ける

実は消化器官は口の中を始端として始まっています。

炭水化物を分解するアミラーゼ、脂質を分解するリパーゼ、糖を分解するプロチアリンが含まれており、咀嚼とこれらの力を借りることで食物を分解することで消化・吸収を助けています。

また、この分解によって生じるブドウ糖、アミノ酸、脂肪酸は味を決定づける因子です。よって、分解行為は味覚を感じさせる役割も担っています

4.口内のpHを一定にキープし、細菌の増殖を抑制する

口の中のpHは7付近の中性状態です。

唾液には緩衝作用と呼ばれるpHの変動を抑える効果のある成分が入っていますので、アルカリや酸性に極端に傾けないようにしてくれています。

pHが5.5以下になると歯が溶け始めるので、pHを保つことは歯の健康にも関わってきます。

また、リゾチウムや免疫グロブリンも含み、細菌の繁殖も防いでくれています。

これらの内、4番目が唾液にはさっ菌効果があるとする科学的根拠です。

もう少し詳しく見ていきましょう。

傷を舐めると治りも早くなる???

上記でも少し触れましたが、唾液にはさっ菌・抗菌効果を示す成分が多く含まれています。

例えば

細菌の細胞壁を壊して、溶菌を引き起こすリゾチウム

増殖に必要な鉄と結合することで増殖速度を減衰させるラクトフェリン

細胞膜に孔を形成することで細胞質内の栄養素を流出させるディフェンシン

免疫反応に関わる免疫グロブリン

これらはそれぞれ涙、汗、母乳、血液にも含まれる化学成分で、唾液はさっ菌成分のカクテルと言えるでしょう。

実はさっ菌効果以外にも、傷の再生速度を速める成分が含まれていることも知られています。

唾液の中には、傷口を早く治す物質も含まれている。
面白い実験がある。
まずネズミの背中を1センチ四方に切る。
そして、ネズミを1匹づつ飼った場合と、数匹を一緒に飼った場合を比べる。
数匹を一緒に飼うと、ネズミはお互いの傷口を舐めあう。
しかし、1匹では自ら背中の傷を舐めることができない。
1匹づつ飼った場合、2日後の傷口は20%しか治っていない。
しかし、互いに舐めあったネズミは、75%も傷口がふさがっていた。
唾液には、傷口を早く治す作用があることがわかる。

(引用:No.24. どうして動物は、傷口を舐めるのだろう? )

自然界の動物は傷を負った場合、傷を舐めてもらって手当をすることがあります。

きっとこれらの効果を本能的に知っているんでしょうね。

傷には唾!これって本当?

ここまで唾液のさっ菌効果を紹介しておいて何ですが、傷口に塩ならぬ唾液を塗り込む行為は非常に非衛生的です。

私達の身体の至るところに常在菌という細菌が潜んでいますが、皮膚と唾液に含まれる常在菌の比は10万倍です。

さっ菌効果を示す割には口の中は常在菌のオンパレードです。これは歯磨きやうがいなどで口内の衛生環境を保っておかないと、傷口もないのに口内炎や歯周病、虫歯になってしまうことからもおわかりでしょう。

よって、傷口に唾液を塗り込む行為は細菌を塗り込むことと同位で、非常にリスクのある行為です。

場合によっては、唾液に端を発する感染症へと重症化してもおかしくありません。

傷を負った場合はまずは水道水による流水洗浄、次にアルコール消毒で対処しましょう!

ということで、今回は唾液のさっ菌効果を見ていきましたがどうでしたでしょうか?

確かに唾液にはさっ菌効果はありますが、傷ができた場合は文明人らしい方法で対処したいものですね笑

ではまた!

   関連記事はこちらから

http://whattodo-onlife.com/2018/12/14/post-1302/

http://whattodo-onlife.com/2018/11/16/878/

http://whattodo-onlife.com/2018/11/13/post-865/

http://whattodo-onlife.com/2018/10/17/post-748/

   この記事を読んだアナタにおすすめの商品

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする