塩を追い求め続ける動物達~思わず舐めずにいられない塩の生理的欲求~

塩を追い求め続ける動物達~思わず舐めずにいられない塩の生理的欲求~

動物にとって、塩の摂取は水の摂取と同じくらいに喫緊の課題です。

それは私達ヒトで言えば「塩味のするものが無性に欲しくなる」「塩分を含むと消化吸収に良い」などの塩を求める行為(生理的効果含)からも推測できます。

(人によってはストレスなどをトリガーにして異常なまでに塩を求め続ける人もいます)

この塩を求める行為は他の動物でも同じことが言えます。

しかし、動物はヒトとは違って塩を生成する技術を持っていませんので、日々の食事から補給する以外に手段がありません。

肉食動物であれば獲物の体液や肉から塩分の摂取をするだけで十分なのですが、草食動物はそうはいきません。

植物にはナトリウムや塩化物があまり含まれていませんので、草食動物は日々の生活にちょっとした+αをすることで塩を摂取しています。

今回はそんな塩と動物の行動との関わりについて見ていきましょう。

塩と動物の行動との関わり

送り狼は塩をほしがる!?

皆さん、「送り狼」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

そうです。

送り狼というのは、一見紳士な装いを振る舞っておいて、帰路途中で女性に淫らな行為を働こうとする男性のことですよね。

狼は自分達のテリトリーに入ってきた大型動物を舐めまわすように付け狙うことから狩猟伝承としてこういった言葉が産まれました。

では、なぜ送り狼はヒトを付け狙うのでしょうか?

実は塩を摂取するたです。

ヒトの尿には他の動物以上に塩分が含まれていますので、帰宅途中で小便をすることに期待して、後をつけてくるのです。

小便をしたならしめたもので、塩分摂取のためにこぞって舐めます。

これが送り狼の由来なのです。

気分はまるで吉田勝次!洞窟探検をするゾウたち

陸上で最も大きい動物であるゾウも塩を摂取しなくてはいけません。

サバンナなどの標高の低い地域では雨が降ることで土の塩分が溶け出したり、山の斜面を流れていく内に塩分を含んだ水分を飲水することで塩を摂取します。

しかし、森や山に住むゾウたちはこの限りではありません。

2018年3月14日に関西テレビで放送された番組には「ケニアにあるエルゴン山に夜な夜な徘徊を繰り返すゾウがいる」との触れ込みでゾウの奇異な行動が映し出されました。

このエルゴン山に住むゾウたちは夜になるとエルゴン山にあるキツム洞窟にやってきて、徘徊を繰り返すのです。

これもまた塩を求めるたです。

エルゴン山では日本と同じくらいの雨量で雨が降るので、土の塩分を洗い流してしまいます。しかし、洞窟の壁には土の中の塩分が染み出しているので、これを舐めにゾウ達は洞窟へとやってくるのです。

入り口から150mの所で巨大な岩石を牙で削って、食べてを繰り返しておよそ3時間。満足したのか、ゾウたちは帰っていくのです。

このキツム洞窟にやってくるのは何もゾウだけではありません。

ブッシュバック、アフリカ水牛などの草食動物、そしてその草食動物を狙うヒョウなどの肉食動物もいます。

彼らもまた塩の欲求に勝てずにキツム洞窟にやってくるのです。それは肉食動物も同じです。

塩分を摂取したばかりのおいしーいお肉を求めて彼らもキツム洞窟にやってくるのです。

このキツム洞窟という狭くて暗い場所でも塩の大合戦が勃発しているのです。

これが本場サルの調理方法!芋洗い行動とは

宮崎県にある幸島のサルは芋を海水で洗うことで味付けをします。

これは餌付けされていたサルを観察していた研究者によって発見され、サルの芋洗い行動として広く知られるようになりました。

ある時、与えられたサツマイモを小川で洗うこどもザルが現れました。

当初はイモに付いていた砂を洗い流すことで食べやすくなるからだと思われていましたが、その奇怪な行動は真水から海水へとフィールドを移します。

このこどもザルを見ていた他のサルたちも見よう見まねで芋洗いをしていく中でその集団の中でどんどんと芋洗い行動が文化として根付いていくようになりました。

これはこれで霊長類としての知能の高さに驚くことなのでしょうが、さらに驚くべきことが起こります。

ある日、小川で洗っていたサルが何を間違えたのか海水で芋を洗って食べてしまいました。

すると、その行為が伝播して今まで真水で洗っていた他のサル達も海水での芋洗い行動に没頭していったのです。

中には一齧りごとに海水につけていく猛者まで現れる始末です。

そして、この海水で洗い行動はいつしか真水で洗う行動よりもみられるようになり、いまではほとんどのサルが海水を用いた芋洗い行動をしています。

最初はきっと「砂が落ちてる方が食べやすい」くらいの感覚で洗っていたのだと思われます。じゃりじゃりしてたら食べにくいですよね、きっと。

ですが、砂を落とすだけなら真水でもいいわけで、わざわざ海水を使う必要性はありません。

それでも尚、海水を使い続けるのは猿も塩を本能的に欲しているためだと考えられています。

(文化として根付いている行為であり、生来的なものではないため、恐らく海水を口につけなくても生きていけるのだと思います。よって、この行為は塩を求める行動半分、味付けのための行動半分くらいで考えてもいいかもしれません。食の飽くなき探求はヒトの得意とするところでもありますよね笑)

他にも

鹿の鎖舐め

塩をまぶすことによる牛の摂食量増大

放牧で動物達をおびき寄せるための塩塊

人口飼育下での岩塩の存在

など人に飼育されている動物たちも何かしらの形で塩を摂取しています。

動物にとって塩の生理的役割とは、浸透圧の維持や食べ物の消化吸収促進、神経伝達など多岐に渡ります。

よって、塩の不足は命の危機に直結してしまうほどのリスクなのです。

なので、ここで紹介したゾウを含めて草食動物たちは天敵である肉食動物蔓延る敵地でも塩を求めて侵入しなければいけません。

塩を取るのも一苦労というわけですね。

ではまた!

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