細菌の増える条件4つ!【温度・湿度】

細菌の増える条件4つ!【温度・湿度】

私たちの身の回りには至るところに細菌が潜んでいます。

具体的には排水溝や部屋の隅、エアコンや加湿器の内部などが細菌の生活の場になっています。

こうした細菌の中には通常は無害なのですが、一定の条件が揃えば命を脅かすような細菌も含まれます。その一方で、細菌は私たちヒトを含めた動物にとってかけがえのないパートナーだとも言えるでしょう。

例えば栄養と水分が豊富な小腸が悪い細菌の住処となって命を脅かさないのは常在菌がそこでの勢力圏を確保しており、他の細菌にとって有害な化学物質を産生することで腸内を安全に保っているからです。

私たちヒトの身体はおよそ100兆個もの細菌と共同生活をしている点では、ヒトを構成する半分以上は細菌と言っても過言ではないでしょう。

そんな細菌がどういった条件でよく増殖し、また抑制されるのかを今回は書いていきたいと思います。

悪い細菌は抑制し、良い細菌は育てて周環境を整えて、健康な身体づくりを目指しましょう。

と言っても、筆者は微生物学出身でありそういったジャンル出身ではありませんので、ちょっと学術的な含みがありますことをご容赦くださいませ。

細菌が増える条件は4つです。

1.温度

2.湿度

3.栄養

4.pH

今回は温度と湿度について書いていきます。

温度

温度は細菌の増殖速度を左右する因子の中でも一番重要なポジションを担っています。他の3要素が揃っていても温度の条件が揃わなければ増殖は緩やかなものとなります。

細菌だけに限った話ではないですが、その生物にとって最適な温度のことを“至適温度”と呼びます。細菌の至適温度は15-40℃の範囲内に収まることが多く、特に35℃前後で増殖速度が最大になる種が多いです。

これは酵素の至適温度とほぼ一致します。酵素の至適温度も37-43℃前後であり、これ以上でもこれ以下でも失活するという特徴を持っています。

ただし、細菌の増殖可能温度の範囲はかなり広く、多少前後しても緩やかな増殖を続ける種が多いです。

ラボで活躍。インキュベーター

細菌を実験材料に使う微生物学では温度を厳に管理して細菌の増殖を促しています。

そこで一般的に用いられるのはインキュベーターと呼ばれる機械です。

インキュベーターはその内部を設定された温度に保つ機械で、微生物学には欠かせない代物です。この機械の中に植菌したシャーレを置いて生育するわけです。

私が院生の頃は37℃で2晩静置培養を行っていました。

上記で書けばよかったのですが、“それだけ”で細菌は爆発的に増えます。

例えば大腸菌は環境が整い、増殖する準備ができれば30分に1回分裂をします。

“1つが2つに増えるだけでしょ?大したことないじゃん”と侮ってはいけません。

そのペースを維持すれば

1時間で4匹

3時間で64匹

6時間で4096匹

12時間経てば1677万7216匹

となります。

感染力の強い細菌では100匹前後から発症することもありますから、食品に付着した細菌が発症可能レベルに至るまでどれだけ駆け足かがわかるでしょう。

分子生物学に大いに貢献した細菌:超好熱菌

細菌の至適温度の上限は通常40℃程度なのですが、噴水孔付近を住処とする細菌は驚くべきことに90℃以上の温度を至適温度としています。こういった細菌を総称して“超好熱菌”と呼びます。

これだけだったら“どうやって生きてるんだ?すげー”くらいの感想で終わりますが、この細菌は昨今の目覚ましい分子生物学発展の立役者と言ってもいいでしょう。

理由はこの細菌が持つDNAポリメラーゼにあります。難しい話は割愛しますがこの菌の持つDNAポリメラーゼの発見のおかげでPCRという手法が確立され、遺伝子合成がノンストップで行われることになりました。お陰で従来の遺伝子合成よりも簡便で、早くなったそうです。

身近な例でいえば科捜研でよく出てくる“骨や毛髪から犯人を特定”です。骨や毛髪に付着した微量なDNAをそっくりそのままコピーすることで犯人までこぎつける手法で有名です。この細菌は学者だけでなく、民衆の安全も守ってくれているんですね。

湿度

細菌も私たち同様に水がないと生きていけません。栄養をそのまま摂取するのは効率が悪いので水に溶けている栄養を摂取しているワケですね。よって、湿度が重要になってきます。

湿度は相対湿度と絶対湿度というものがありますが、およそ25℃以上湿度70%以上でよく繁殖すると言われています。早い話、湿度が高いと細菌の住処となりやすいよってことです。

事実、水周りのヌメリは細菌が産生した物質でそこが住処となっていることが伺えます。

こういった話をすると“でも、風邪やインフルエンザ予防には加湿が良いって聞きました!”と質問される方もいらっしゃいます。良い質問です。

加湿を行うと喉が潤うことで外気の取り込みによる感染を防止できるほか、ウイルスがホコリと付着することで舞い上がらないようにすることができますので、その質問は正しいです。

低すぎても高すぎても人体には有害となりえますので適切な湿度を保つことが大事になってきます。

保存食の特徴

皆さん、唐突ですが保存食と言うと何が思いつくでしょうか?

乾パン?インスタントラーメン?栄養補助スナック?

これらの食品は共通項として“乾燥”というワードを持っています。

さて、食品衛生を語るうえで欠かせないワードとしてAwという指標があります。

Awは簡単に言ってしまえば“その食品に含まれる水の割合”です。

1であれば完全に水であり、0であれば水が完全にない状態を指します。

食中毒を起こす細菌が必要とする水の割合をAwで示すと以下の通りとなります。

・ボツリヌス菌 0.94

・サルモネラ菌 0.93

・ブドウ球菌(嫌気性) 0.90

・ブドウ球菌(好気性) 0.85

(引用:食品衛生ブログ)

保存食の話に戻りますが、乾燥によって衛生を保つ食品の類はこのAw値が0.5以下におさめられており、細菌の繁殖を許さないようになっています。よって、保存食は保存がきくようになっているのです。

続きの栄養・pHは次回の記事で書こうかと思います。

ではまた!

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こちら、私も実際に買った保存食です。

「保存食の特徴は乾物であること」と関連してこの商品をおすすめしたいところですが、個人的にも、いちビジネスパーソンとしてもおすすめしたい1品です。

日本はその土地特性上、地震を始めとした災害が多発する地域です。

私のふるさとである呉も先日の豪雨災害で流通が滞って食べ物がなくなりました。

この記事を書いている時点では北海道を地震が襲っています。

いつ何時、災害に遭遇するかは誰にも予知できません。

しかし、そういった事態に遭遇した場合でもソフト面を充実させておけば多少は被害を軽減することはできます。

そのソフト面の充実として、保存食の備蓄を提案したいです。

食べたい時に食べれないことは飽食時代である昨今ではなかなか起きません。しかし、1度経験してみればわかります。

あれは辛いです。

読者らの家では保存食がちゃんとありますでしょうか?

これを買えとは言いませんが(アフィリエイトを専門としたブログではないため)、こういった記事をきっかけに防災に対して意識を高めていただけたらなとは思います。

保存食の中でもこれを推すのは、飲用水も一緒に入っていてお得だからです。あと、いろいろ入っていて飽きが来なさそうだから。

災害時には食べ物と一緒に水もなくなります。ついでに、気力もなくなります。

なので水も入っていて、飽きの来ない工夫で気力を減退させないこの保存食を個人的にはおすすめしたいです。

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